[9301]倉庫・物流/三菱倉庫の銘柄分析・研究

[9301]三菱倉庫の高配当株としての銘柄分析 総合評価D
[9301]三菱倉庫の高配当株としての銘柄分析

こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回は倉庫・物流銘柄の三菱倉庫を分析、研究していきたいと思います。

三菱倉庫とは

三菱倉庫は倉庫大手の物流企業です。
物流事業と不動産事業が柱です。

株主還元方針

三菱倉庫は配当利回り2.92%(2023/5/12終値ベース)となっています。
現在の株主還元方針は以下の通りです。

DOE2%以上の安定的・継続的配当を実現。
前中計期間を上回る規模での自己株式取得を機動的に実施(300億円以上)。

DOE(Dividend on equity ratio株式資本配当率)
株主資本に対して企業がどの程度の利益配分を行っているかを示す財務指標。
年間の配当総額を株主資本で割って算出。
※企業が利益を出していれば株主資本は積みあがるため、業績の好不調によらず安定して増配が期待できる

株主優待

株主優待制度はありません。

配当推移と5年後の期待配当利回り

三菱倉庫は配当利回り2.92%(2023/5/12終値ベース)で、13期以上減配なしの実績があり実質的な累進配当銘柄となります。配当方針としてDOE2%を掲げているため基本的には毎年増配を続けていくことが期待できます。

配当増配率は平均で年率12.3%、EPS成長率は平均で年率14.6%となっています。

三菱倉庫直近10年直近5年直近3年平均
配当増配率12.3%23.5%20.0%12.3%
EPS成長率14.6%24.0%38.0%14.6%
[9301]三菱倉庫の配当増配率とEPS成長率

配当金とEPS(1株利益)の推移をグラフで見てみます。

[9301]三菱倉庫の配当金とEPS推移

21/3期のEPSが突出しています。この事業年度は売上や営業利益は前期比でマイナスでしたが不動産売却益と政策保有株式の売却により前期比で3倍超となっています。毎年しっかりと利益を出して利益も成長していますからDOE採用銘柄として今後も増配が期待できます。

決算期17/3期18/3期19/3期20/3期21/3期22/3期23/3期24/3期(予)
配当金28円28円45円60円60円80円90円100円
配当性向23.0%23.3%34.1%43.7%13.0%36.5%26.3%32.6%
増配率±0%+60.7%+33.3%±0%+33.3%+12.5%+11.1%
配当金の推移と伸び率
決算期17/3期18/3期19/3期20/3期21/3期22/3期23/3期24/3期(予)
EPS121.8円120.1円132.0円137.3円462.3円219.5円342円307.1円
成長率-1.4%+10.0%+4.0%+236.7%-52.5%+57.8%-10.2%
EPSの推移と伸び率

配当金の平均増配率は年率12.3%でこのペースで増配すると5年後の配当金は143円となり、現在株価で購入すれば5年後の配当取得利回り(YOC)は4.19%になっていると期待できます。

株価推移と5年後の期待株価

三菱倉庫の株価は直近10年の月足チャートで見ると2,100~3,900円のレンジでボックス相場になっていますが、直近5年で見ると上昇基調となっています。

[9301]三菱倉庫の株価推移(10年月足チャート)
三菱倉庫直近10年直近5年直近3年平均
株価上昇率0.4%5.1%-0.9%2.6%
[9301]三菱倉庫の株価上昇率

株価上昇率は年率2.6%で、この上昇ペースだと5年後の株価は3,567円になっていると期待でき、4.3%増の予想となります。

三菱倉庫の高配当株としての評価と投資判断

三菱倉庫は配当利回り2.92%(2023/5/12終値ベース)の倉庫大手の物流企業です。
配当増配率(12.3%)、EPS成長率(14.6%)で、13期以上減配なしの実績と配当方針にDOE2%を掲げていることで連続増配が期待できる実質的な累進配当銘柄となります。

直近10年の株価推移を見るとボックス相場で株価上昇率は年率2.6%でキャピタル期待値は低い。

[9301]三菱倉庫の高配当株としての銘柄分析
[9301]三菱倉庫の高配当株としての銘柄分析

三菱倉庫の5年後における総合期待リターン(株価上昇+配当益)は+26.4%の予想で、個人的な総合評価はDとしました。

みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。

※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。

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