こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回は東京建物を高配当株として分析、研究していきたいと思います。
東京建物とは
東京建物は東証プライムに上場する総合不動産で、マンションブランドの「Brillia(ブリリア)」シリーズが有名です。日経225指数にも採用されています。
株主還元方針
東京建物は配当利回り4.51%(2023/3/17終値ベース)の高配当株となります。
現在の株主還元方針は以下の通りです。
連結配当性向30%以上を基本とする。
自己株式取得は事業環境や財務状況等を踏まえて実施を検討。(20/12-24/12期)
現中期経営計画(20/12期〜24/12期)では連結配当性向30%以上を株主還元方針として掲げています。
自己株式取得は直近では2019年に100億円を上限に実施していますが、それ以降は行われていません。
株主優待
株主優待制度はありません。
配当推移と5年後の期待配当利回り
配当金の増配率はここ5年で平均年率16.72%と高く、EPS成長率もここ5年で平均年率14.63%と高い水準です。EPSは5-6年で2倍になっています。
配当金とEPS(1株利益)の推移を見てみると毎年10%以上安定して増配しています。
決算期 | 17/12期 | 18/12期 | 19/12期 | 20/12期 | 21/12期 | 22/12期 | 23/12期(予) |
配当金 | 30円 | 35円 | 41円 | 46円 | 51円 | 65円 | 72円 |
配当性向 | 28.8% | 27.8% | 29.0% | 30.2% | 30.5% | 31.5% | 33.8% |
増配率 | – | +16.67% | +17.14% | +12.20% | +10.87% | +27.45% | +10.77% |
決算期 | 17/3期 | 18/3期 | 19/3期 | 20/3期 | 21/3期 | 22/3期 | 23/3期 |
EPS | 104.17円 | 125.79円 | 141.59円 | 152.12円 | 167.35円 | 206.15円 | 213.03円 |
成長率 | – | +20.75% | +12.56% | +7.44% | +10.01% | +23.18% | +3.34% |
直近5年間の配当金の平均成長率は年率16.72%で、このペースで成長すれば5年後の配当金は134円となり、現在株価で購入すれば5年後の配当取得利回りは8.36%になっていると期待できます。
株価推移と5年後の期待株価
東京建物の株価は10年月足チャートで見るとほぼ横ばいで長くボックス相場を形成しています。
2022年12月の日銀の長期金利の変動幅引き上げの影響で不動産関連銘柄は軒並み大幅に株価が急落し、東京建物も大きく下落しました。直近高値から20%以上下落しています。
株価上昇率は10年平均で年4.8%となっています。このペースを維持できれば5年後の株価は2,108円になっていると期待でき、31.9%増の予想となります。
ただし直近の急落は業績悪化によるものではないので、短期で回復する可能性は十分にあると考えられます。
東京建物の高配当株としての評価と投資判断
東京建物は7期連続増益を達成し今期も最高益予想です。増配余地を十分に残しながら配当性向を年々少しずつ上げて、今期で10期連続増配予定となり実質的な累進配当銘柄となります。
現在の配当利回りは4.51%(2023/3/17終値ベース)と高い水準となっています。
株価は長くボックス相場を形成していますが、2022年12月の日銀の長期金利の変動幅引き上げの影響で大幅に株価が急落し、直近高値から20%以上下落しています。
ただし業績悪化による急落ではないので、業績は着実に上向いていることから今後短期で回復する可能性は十分にあると考えられ、現在の株価水準は底値圏ではないにしても十分に買い検討の水準にあると考えます。
東京建物の5年後における総合期待リターン(株価上昇+配当益)は+63.3%の予想で、総合評価はC–としました。
みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。
※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。
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