[8591]リース/オリックスの銘柄分析・研究

[8591]オリックスの高配当株としての銘柄分析 総合評価C
[8591]オリックスの高配当株としての銘柄分析

こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回はリース会社のオリックスを分析、研究していきたいと思います。

オリックスとは

オリックスはリースを祖業として、不動産、銀行、クレジット、事業投資、環境エネルギー投資など多くの事業を手掛けてる会社です。

株主還元方針

オリックスは配当利回り3.71%(2023/5/2終値ベース)となっています。
現在の株主還元方針は以下の通りです。

配当性向33%もしくは前期配当のどちらかより高い方を配当とする。
機動的な自社株買いを実施する。
株主優待は24/3期で廃止し配当などに集約とする

株主優待

株主優待制度は100株以上保有していれば5,000円相当のカタログギフトがもらえます。
3年以上保有であれば10,000円相当となります。そのほか詳細は公式ホームページをご覧ください。

なお株主優待は今期(24/3期)をもって廃止となり、来期以降は配当などに集約して利益還元を行うとしています。詳しくは以下IRをご参照ください。

https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/pdf/220511_ORIXJ4.pdf

配当推移と5年後の期待配当利回り

オリックスは配当利回り3.71%(2023/5/2終値ベース)で、12期以上減配なしの実績があります。配当方針として配当性向33%としていますが、前期配当を下回るようであれば配当性向を上げても前期配当と同額は保障するとしており、実質的な累進配当銘柄であると言えます。

配当増配率は平均で年率9.1%、EPS成長率は平均で年率1.8%となっています。

オリックス直近10年直近5年直近3年平均
配当増配率23.6%8.7%4.6%9.1%
EPS成長率10.9%-0.6%-4.9%1.8%
[8591]オリックスの配当増配率とEPS成長率

配当金とEPS(1株利益)の推移をグラフで見てみます。

[8591]オリックスの配当金とEPS推移
[8591]オリックスの配当金とEPS推移

配当金は順調に積みあがっていますが、近年は利益成長の鈍化により増配率は鈍化していることが分かります。

利益の成長がなければ配当の増加はありませんが、来期は優待が廃止されその分配当などに利益還元を集約しているとしているので、どこまで配当で還元してくるのかは一つ大きな焦点になると思います。
単純に優待分(5,000円)を配当に集約すると配当性向50%ほどになり、130円ほどの配当になり現在株価だと配当利回りは5.64%ほどに跳ね上がりますが、個人的には減配を嫌って余裕をもって配当性向は40%ほどとしてくるのではないかとにらんでいます。

決算期17/3期18/3期19/3期20/3期21/3期22/3期23/3期(予)
配当金52.25円66円76円76円78円85.6円85.6円
配当性向25.0%27.0%30.0%32.0%50.1%33.0%39.4%
増配率+26.3%+15.2%±0%+2.6%+9.7%±0%
配当金の推移と伸び率
決算期17/3期18/3期19/3期20/3期21/3期22/3期23/3期(予)
EPS208.88円244.4円252.92円237.38円155.54円259.37円217.45円
成長率+17.0%+3.5%-6.1%-34.5%68.8%-16.2%
EPSの推移と伸び率

配当金の平均増配率は年率9.1%で、このペースで増配すると仮定すれば5年後の配当金は121円となり、現在株価で購入すれば5年後の配当取得利回り(YOC)は5.26%になっていると期待できます。

株価推移と5年後の期待株価

オリックスの株価は直近10年の月足チャートで見ると直近で大きく上がって2,000-2,500円ほどで推移しています。

[8591]オリックスの株価推移(10年月足チャート)
[8591]オリックスの株価推移(10年月足チャート)
オリックス直近10年直近5年直近3年平均
株価上昇率6.2%3.8%11.7%7.2%
[8591]オリックスの株価上昇率

株価上昇率は年率7.2%で、この上昇ペースだと5年後の株価は3,247円になっていると期待でき、40.7%増の予想となります。

オリックスの高配当株としての評価と投資判断

オリックスは配当利回り3.71%(2023/5/2終値ベース)で株主優待も含めた総合利回りは5.87-8.05%となります。ただし株主優待は今期(24/3期)を最後に廃止となり、来期以降は配当などに利益還元を集約するとしています。来期以降の配当方針がどのようになるかは一つ大きな焦点となるでしょう。
12期以上減配なしで実質的な累進配当銘柄となっており、今後も減配しないことは重視してくると思われるため配当性向はそこまで引き上げないのではないかというのが個人的な予想となります。

株価上昇率(7.2%)、配当増配率(9.1%)、EPS成長率(1.8%)となっています。
株価は来期以降の配当方針や少し先ですが大阪IR事業(オリックスは中核企業)の利益への寄与度などによって変わってきそうです。

今期は株主優待があるのでもし保有していなければ100株購入するのはありかもしれません。

[8591]オリックスの高配当株としての銘柄分析
[8591]オリックスの高配当株としての銘柄分析

オリックスの5年後における総合期待リターン(株価上昇+配当益+株主優待)は+65.2%の予想で、総合評価はCとしました。

みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。

※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。

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