[8584]MUFG傘下の信販大手/ジャックスの銘柄分析・研究

総合評価A
[8584]ジャックスの高配当株としての銘柄分析

こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回は三菱UFJフィナンシャル・グループ参加の信販会社大手ジャックスを高配当株として分析、研究していきたいと思います。

ジャックスとは

ジャックスは三菱UFJ銀行が20%の株式を保有する信販会社となります(2008年から三菱UFJ銀行の持分法適用関連会社となっています)。
クレジット事業、カードペイメント事業、ファイナンス事業、海外事業の4つの主要事業があります。

会社案内より

それぞれの事業の営業収益の割合は以下の通りで、クレジット事業が稼ぎ頭となります。

クレジット事業(43.4%)
カードペイメント事業(30.2%)
ファイナンス事業(22.9%)
海外事業(3.5%)

株主還元方針

ジャックスは配当利回り3.87%(2024/1/12終値ベース)の高配当株となります。
現中期経営計画(23/3-25/3期)における株主還元方針は以下の通りです。

25/3期までに連結配当性向を35%まで段階的に引き上げる

もともと現中計における株主還元方針は連結配当性向30%目安でしたが、2023年11月に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」で、上記の株主還元方針に変更しています。

また2024年で創業70周年となるそうです。
前回創業60周年の際には14年3月期の本決算にて記念配が発表されていますので、24年3月配当で記念配当が期待できるかもしれません。

株主優待

株主優待制度はありません。

配当とEPSの実績推移

ジャックスの配当増配率とEPS成長率は以下の通りです。

ジャックス直近10年直近5年直近3年平均
配当増配率12.3%19.0%26.0%16.8%
EPS成長率11.7%19.7%25.8%16.7%
[8584]ジャックスの配当増配率とEPS成長率

配当金とEPS(1株利益)の推移をグラフで見てみます。

[8584]ジャックスの配当金とEPS推移

配当金とEPS(1株利益)の推移を見てみると配当性向を一時的に上げても減配せずに着実に配当を積み上げてきたことが分かります。

決算期18/3期19/3期20/3期21/3期22/3期23/3期24/3期(予)
配当金30円80円95円105円160円190円210円
配当性向35.2%30.8%30.5%30.8%30.2%30.4%31.7%
配当金の推移と伸び率

来期は配当性向35%に引き上げる予定としていますので、たとえEPSが今期と同等だったとしても配当金は232円(10%ほどの増配)以上は期待できそうです。

株価推移

ジャックスの株価は10年月足チャートですが、直近の右肩上がりのきれいなチャートには惚れ惚れしますね。株価は3年で3倍になってますね。

[8584]ジャックスの株価推移(10年月足チャート)

ジャックスの高配当株としての評価と投資判断

ジャックスの配当利回りは3.87%(2024/1/12終値ベース)で4期連続増配、13期以上非減配となっており、実質的な累進配当銘柄と言えそうです。

23年11月に連結配当性向を今までの30%目安から、25/3期までに35%までに引き上げるとしています。また10年前の創業60周年の際には本決算にて記念配を発表していることから、今期は記念配による増配、来期は配当性向35%に引き上げによるダブル増配が期待できるのではないかと思っています。

会社の業績は順調に伸びており、中期経営計画の数値をかなり前倒しで達成しています。

純利益ベース23/3期24/3期25/3期
中期経営計画定量目標(2022/5/19)180億190億205億
実績値216億230億(予)
中期経営計画の定量目標と実績値の比較

純利益ベースでは中計初年度に最終年度の目標値をクリアしています。

[8584]ジャックスの高配当株としての銘柄分析

現在配当利回りは3.87%でB評価。配当増配力はA評価、総合評価はAとしました。

ジャックスに投資した場合、配当金のみでの元本回収率は10年で85.8%、15年で213.2%、20年で489.7%というシミュレーション結果となりました。
受け取り配当金のみで投資元本を回収するには11年かかるシミュレーション結果となりました。

ジャックス10年元本回収率15年元本回収率20年元本回収率投資元本回収期間
投資元本回収率85.8%213.2%489.7%11年
[8584]ジャックスの投資元本回収率

配当利回り4%の5,250円以下あたりまで下がってくれればうれしいですが私は今の水準でもS株で少しずつ買っていきたいと思いました。

みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。

※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。

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