こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回は漁網を祖業とし、水産専門商社として事業展開するニチモウを分析、研究していきたいと思います。
ニチモウとは
ニチモウは漁網製造を祖業として、食品事業(水産品)と海洋事業(漁網・漁具など)を2本柱とする水産専門商社です。
詳細は会社の公式HPをご参照ください。
株主還元方針
ニチモウの配当利回りは4.42%(2023/7/28終値ベース)です。
現在の株主還元方針は以下の通りです。
累進配当政策を採用。25/3期までに配当性向を30%に引き上げ予定。
株主優待
株主優待制度はありません。
配当推移と5年後の期待配当利回り
ニチモウは配当利回り4.42%(2023/7/28終値ベース)で、3期連続増配予定となっています。
配当増配率とEPS成長率は以下の通りです。
ニチモウ | 直近10年 | 直近5年 | 直近3年 | 平均 |
配当増配率 | 7.5% | 15.6% | 15.7% | 13.0% |
EPS成長率 | 22.1% | 25.5% | 86.8% | 44.8% |
配当金とEPS(1株利益)の推移をグラフで見てみます。
19/3期に大きくEPSがマイナスとなっていますが、これはアルゼンチンの水産加工会社の株式譲渡に伴う特別損失の影響で本業によるものではありません。
また20/3期は記念配当50円を含んでおり、実質的に12期以上非減配となります。
またニチモウは累進配当政策を採用しています。
過去の配当増配率やEPS成長率から5年後の配当金を予想すると308円となります。
現在株価で購入すれば5年後の配当取得利回り(YOC)は7.56%になっていると期待できます。
株価推移と5年後の期待株価
ニチモウの株価は直近10年の月足チャートで見ると以下の通りで、直近で大きく株価は上昇しています。
ニチモウ | 直近10年 | 直近5年 | 直近3年 | 平均 |
株価上昇率 | 6.4% | 15.3% | 31.1% | 17.6% |
5年後の期待株価は7,137円で75.4%増の株価上昇予想となります。
ニチモウの高配当株としての評価と投資判断
ニチモウは配当利回り4.42%(2023/7/28終値ベース)の水産専門商社です。
25/3期までの中期経営計画において配当性向を30%まで引き上げるとしており、また累進配当政策を採用しています。それにより株価は大きく上昇していますが、それでも配当利回り4.42%とまだまだ高水準です。
事業環境としては国内は人口減少のため縮小傾向にありますが、世界的に見れば成長産業です。
事業ポートフォリオの多様化により近年収益基盤は安定しています。
海外事業をどれだけ拡大できるかが今後の成長において要注目のポイントになりそうです(25/3期までに海外売上比率20%を目標としている)。
なお、23/3期の決算説明会資料において「2024年3月期に配当性向30%を前倒しで実現見通し」と記載があるため、業績予想通りにEPS700円を達成する見通しがついた場合には配当金210に増配の可能性もあります。
ニチモウの5年後における総合期待リターン(株価上昇+配当益)は+104.8%の予想で、個人的な総合評価はBとしました。
みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。
※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。
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