こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回はメガ損保の一角のSOMPOホールディングスを高配当株として分析、研究していきたいと思います。
SOMPO HDとは
SOMPO HDは保険業で3メガ損保の一つです。保険事業の他に介護やヘルスケア事業も行っており、日経225指数にも採用されています。
株主還元方針
SOMPO HDは配当利回り4.90%(2023/3/24終値ベース)と高配当株として高い水準になります。
現在の株主還元方針は以下の通りです。
修正連結利益の50%を基礎的な還元とし、業績動向や市場環境、資本の状況などを踏まえて追加還元を行う。
利益成長に合わせた増配を基本方針とし、株主還元に占める配当の割合を高めていく。
現中期経営計画の期間は2024/3期までとなります。
株主優待
株主優待制度はありません。
配当推移と5年後の期待配当利回り
配当金の増配率は直近5年の平均で年率18.5%、EPS成長率は直近5年の平均で年率9.0%となっています。
配当金とEPS(1株利益)の推移をグラフで見てみます。
SOMPO HDに関しては修正連結利益という考え方があります。
修正連結利益
https://www.sompo-hd.com/-/media/hd/files/doc/pdf/ir/definition.pdf
日本会計基準の連結純利益から、異常危険準備金などを調整した事業の成果をより適切に示す利益指標です
配当金はこの修正連結利益をもとに計算されるためEPSを基準とした考え方とは少し異なります。
決算期 | 17/3期 | 18/3期 | 19/3期 | 20/3期 | 21/3期 | 22/3期 | 23/3期(予) |
配当金 | 90円 | 110円 | 130円 | 150円 | 170円 | 210円 | 260円 |
配当性向 | 21.5% | 30.4% | 33.1% | 44.9% | 42.8% | 32.6% | 108.3% |
増配率 | – | +22.22% | +18.18% | +15.38% | +13.33% | +23.53% | +23.81% |
決算期 | 17/3期 | 18/3期 | 19/3期 | 20/3期 | 21/3期 | 22/3期 | 23/3期(予) |
EPS | 419.15円 | 361.40円 | 392.27円 | 334.12円 | 397.4円 | 644.25円 | 240.18円 |
成長率 | – | -13.78% | +8.54% | -14.82% | 18.94% | +62.12% | -62.72% |
直近5年間の配当金の平均増配率は年率18.5%で、このペースで成長すれば5年後の配当金は512円となり、現在株価で購入すれば5年後の配当取得利回り(YOC)は9.64%になっていると期待できます。
ただし配当増配率に対してEPS成長率が低く、5年後まで高い増配率を維持できるかは疑問が残ります。
株価推移と5年後の期待株価
SOMPO HDの株価は直近10年の月足チャートで見るとほ右肩上がりで上昇しています。
しかし直近のSVB破綻の影響で銀行株だけでなく保険関連株も下げており、SOMPO HDも大きく下げて12ヶ月移動平均線を下回っています。これは前月から9.0%の下落となっています。
株価上昇率は10年平均で年11.5%となっており、このペースを維持できれば5年後の株価は9,589円になっていると期待でき、80.5%増の予想となります。
SOMPO HDの高配当株としての評価と投資判断
SOMPO HDは9期連続増配予定で株主還元姿勢も高く、実質的な累進配当銘柄と言えなくもないでしょう。
株価は右肩上がりで株価上昇率も年率11.5%と高い水準です。さらにSVB破綻の影響で3月配当銘柄であるにも関わらず先月から9.0%も株価は下落しており、現在の配当利回りは4.90%(2023/3/24終値ベース)となっています。
直近5年間の配当増配率は18.5%と高いですが、増配率に比べてEPS成長率が低く今後も同じペースで増配を続けられるかは疑問が残りますが、現在の高い配当利回りと配当権利付き日前にも関わらず株価が急落している点から買い検討水準にあると言えるでしょう。
SOMPO HDの5年後における総合期待リターン(株価上昇+配当益)は+115.9%の予想で、総合評価はBとしました。
みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。
※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。
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