[4041]化学メーカー/日本曹達の銘柄分析・研究

こんにちは、高配当株研究所、所長のトラ男です。
今回は化学メーカーの日本曹達を分析、研究していきたいと思います。

日本曹達とは

農業化学品、医薬中間体、電子材料等の高付加価値有機・無機化学製品及び各種工業薬品等の製造・販売を行う化学メーカーです。
なお読み方は日本曹達（にほんそーだ）です。

株主還元方針

日本曹達の配当利回りは4.80%（2023/6/23終値ベース）です。
現在の株主還元方針は以下の通りです。

株主優待

株主優待制度はありません。

配当推移と5年後の期待配当利回り

日本曹達は配当利回り4.80%（2023/6/23終値ベース）で、4期連続増配の実績があります。
配当増配率とEPS成長率は以下の通りです。

日本曹達	直近10年	直近5年	直近3年	平均
配当増配率	19.4%	24.1%	38.4%	27.3%
EPS成長率	8.5%	6.3%	33.8%	16.2%

配当金とEPS（1株利益）の推移をグラフで見てみます。

21/3期～23/3期の中期経営計画で構造改革を進め、不採算事業の整理と高付加価値事業の拡大を図り、事業ポートフォリオの見直しを行った結果として利益率が向上しています。

決算期	17/3期	18/3期	19/3期	20/3期	21/3期	22/3期	23/3期	24/3期(予)
配当金	60円	60円	60円	80円	110円	180円	240円	240円
配当性向	20.9%	28.4%	31.2%	35.7%	43.1%	39.6%	40.1%	43.2%
増配率	±0%	±0%	±0%	+33.3%	+37.5%	+63.6%	+33.3%	±0%

決算期	17/3期	18/3期	19/3期	20/3期	21/3期	22/3期	23/3期	24/3期(予)
EPS	287.0円	211.3円	192.3円	224.3円	255.1円	454.4円	598.8円	555.9円
成長率	-38.1%	-26.4%	-9.0%	+16.6%	+13.8%	+78.1%	+31.8%	-7.2%

中期経営計画の目標数値から5年後のEPSを予想すると666.7円となります。
配当性向50%だとすると5年後の配当金は333円となり、現在株価で購入すれば5年後の配当取得利回り（YOC）は6.65％になっていると期待できます。

株価推移と5年後の期待株価

日本曹達の株価は直近10年の月足チャートで見ると以下の通りで、構造改革の結果業績が上向いたことによって株価も直近で大きく上昇しています。

日本曹達	直近10年	直近5年	直近3年	平均
株価上昇率	6.9%	8.1%	17.5%	10.8%

5年後の期待株価は7,418円で48.4%増の株価上昇予想となります。

日本曹達の高配当株としての評価と投資判断

日本曹達は配当利回り4.80%（2023/6/23終値ベース）の化学メーカーです。
4期連続増配の実績があり今期配当は据え置き予想ですが、総還元性向50%に対して現在の配当予想は配当性向43.2%の水準であるため増配余地はまだありそうです。現在株価水準でも4.8%と配当利回りは高水準です。

前中期経営計画において構造改革を進め、不採算事業の整理と高付加価値事業の拡大を図り事業PFの見直しを行ったことによって利益体質へ変化しています。その結果としてROEは3年で2倍近くに（4.8%→10.3%）なっています。

円安は増益要因であり24/3期の想定為替レートは130円/$、140円/€となっています。
日銀の金融緩和政策はまだ続きそうですので、円安が続けば業績の上振れ要因になりそうです。

日本曹達の5年後における総合期待リターン（株価上昇+配当益）は+76.8%の予想で、個人的な総合評価はCとしました。

みなさんの投資判断の参考になれば幸いです。

※本記事は株式の取得、売却、保有等を推奨するものではありません。投資は自己判断でお願いします。